殺人の連鎖、といってもシリアルキラーを描いたものではない。「一寸の虫にも五分の魂」という諺を犯罪に当てはめるとこんな物語になるのかもしれない、「殺人にも一分の理」。社会が生みだした「悪」は誰が清算するのか、私的制裁の話でもある。かといって殺人が許されるわけもなく、むなしさが残るだけ。