本棚 : 「傭兵ピエール」佐藤賢一 著 ★★★ 集英社
投稿者: hangontan 投稿日時: 2023-9-27 12:13:33 (28 ヒット)

ジャンヌ・ダルクのことは「オルレアンの少女」として見知っているだけで、その実態については全く知らないでいた。彼女が活躍した頃というのは、地方地方に貴族がいて彼らがその地域の領主となって、その地区の自治を担っていたようだ。フランスの王様といえども、彼らをすべて掌握してたわけではなく、貴族はその時々の利権によって王様に付いたり離れたりしており、戦う相手は、貴族であったり、王様であったり、他国の貴族あるいは王であったりで、そのたびごとにその地域の統治者がコロコロ変わっていた。日本の戦国時代にも似ていないことはないが、節操というものが全く感じられないのが、日本と違う点。あくまでも本作品から読み解く限りだが。

この作品では混沌とした時代に生きるいわいる正規軍ではない傭兵の生き様を市民の生活と絡めておもしろおかしく描いている。そして、恋心多き主人公のピエールと波乱万丈にとんだジャンヌとの物語。いつもの通り漫画チックな軽い娯楽作品だが、ピエールのその仲間の動向に一喜一憂させられながら読み進めていった。

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