本棚 : 「ニッポン消滅」
投稿者: hangontan 投稿日時: 2010-5-10 6:17:52 (426 ヒット)

キム・スンホ 著 ★ 小学館

上下2冊それもかなり分厚い本なのだが、中身は漫画、マンガチック。
プレートの移動によって日本列島が引きずり込まれ、日本が沈没してしまうことがわかった。ここまでは小松左京の『日本沈没』を彷彿させる。しかし、『日本沈没』はそのときの悲惨な様、混乱を描いたのに対して、ここでは別の切り口となっている。日本が消滅すると判明した時点で日本がとった行動は、オーストラリアに新天地を求め、しかも武力で、戦争を仕掛けて占領しようというもの。これだけでも笑ってしまう。加えて、軍事技術的な描写は私が小学生のとき読んでいたマンガ雑誌の域を出ていない。というか、そのもの。会話はマンガの吹き出しのようで、ただそこに絵がないだけという感じ。
原著は『GAIA』という題名で、主題は違うところにあるのだが、なんというか、読むマンガという印象。韓国語の邦訳の仕方にも原因があったのかもしれない。

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