本棚 : 「絡新婦の理」
投稿者: hangontan 投稿日時: 2010-5-12 6:22:47 (319 ヒット)

京極夏彦 著 ★★★★★ 講談社

読んだそばから内容を忘れてしまうのが自分の体質。そんな中にあって、いつまでもイメージが消えないのがこの小説。平面のジグソーパズルを幾重にも織り込んで、それを3次元のパズルに仕込んでいる。自分の手を掛けずしていかに事を成就させるか。知らないままに人を動かして、殺人を企てようとしても、それには偶然という要素が必ずネックとなるはず。たとえ描いた筋に無いことが起こっても、最後にはうまくいく。そんな上手い話を組み立てるために、3次元パズルのような仕組みが用意された。

印刷用ページ このニュースを友達に送る