徒然書き : かみさんとふらり 白山市の小さなお宿「ふらり」
かみさんとの旅行というか宿泊りは新婚旅行以来覚えがない。
かみさんにはこれまで辛い思いばかりをさせてきた、その罪滅ぼしに一泊の宿を求めて出かけることにした。
目指すは友達のブログに紹介されていた白山市の「ふらり」というお宿。旅行の宿泊先としてそこに行くのではなく、ただ泊るのが目的で出かけたのだった。
小民家風の小さな宿を切り盛りするのは小学五年生を筆頭に三人のお子さんを持つご夫婦。夜7時から夕食となったが、最後のデザートを終えたのが10時を過ぎていた。次々に出される料理は素材を活かして、ひと手間、二手間もかけたものばかり。一品一品口にするたびに驚きの連続。うまい、うまい。当然酒もうまい。かみさんの喜ぶ様子がまた料理を美味くする。
一日に三組しかとらないこのお宿。訪れるお客さんとは真剣勝負だ。けれど、料理にはその気負いが全く感じられない。其処にあるのはごく自然体の心づくし。泊らせてもらうこちら側もその心に共鳴し料理を感じ取る。
自分もかみさんも心いっぱいになった「ふらり」の宿だった。