トピック&お知らせ : 中学生の配置薬実習 2012/8/19
投稿者: hangontan 投稿日時: 2012-8-20 7:01:26 (523 ヒット)





夏休み中恒例、地元中学生(水橋中学と三成中学)を招いて行われる配置薬実習。
今年も希望した二十数名の中学生が集まった。時代を反映してか?男子生徒はほんの4名で、あとは皆女子。ロンドンオリンピックと同じで勢いは女子にある。

配置薬実習の歴史は古い。いつに始まったのかは定かでないが、昔は汽車に乗って売薬さんと一緒に旅に出て、柳こうりをかついで廻った時期もあったとか。地元水橋町のお得意さんを廻る現在の形になってからもかなり久しい。

我水橋町は配置薬業で栄えた町といっても過言ではない。米作りや漁業ももちろん基盤産業の一つであったが、大きな柱であったのはなんといっても配置薬業であった。

配置薬業の裾野は広い。製薬、パッケージ、印刷、輸送と(もちろん旅に出る薬屋さんも)それぞれに多くの人々が携わっていた。実際私の母も小さな薬工場で働き、父が旅に出ていた。自宅で、父が薬とともに持っていく紙風船を、私と母の二人で折っていたこともある。富山の印刷やパッケージング技術の高さはたぶんにこの製薬産業の賜物と言える。他にも銀行や電力会社等、配置薬業が経済基盤の充実に貢献してきたことは周知の事実である。

毎年行われるこの配置薬実習は水橋の伝統を中学生に体験してもらい、ひいては後継者育成の一助になればとの願いもある。

そんな伝統の重みを知ってか知らずか、生徒たちの屈託のない笑顔が私たちの心を洗ってくれる。訪問した先のお得意さん達の生徒たちを見守るまなざしの暖かいこと。確かに、未来はこの子らにかかっている。

水橋町配置薬業のアツい夏が終わった。
私もそろそろ旅に出ねば。

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