過去ログ : 大日岳 2006/6/2
投稿者: hangontan 投稿日時: 2014-12-6 16:34:52 (574 ヒット)



称名道路の開くのが7時。それを待ってからなので、朝の準備には余裕がある。7時半に駐車場を出て、3時に帰り着いた。帰路、山の恵みを摘んできたこともあるが、20代の頃と比較して、往復3時間の開きがある。歳を感じ入った山行だった。
登山道に入りしな、すぐに雪が出てくる。山菜採りの二人連れは早々に引き返してきた。牛首の直下もところどころ雪が残る。牛首から見下ろす雑穀谷はまだ雪でいっぱい。目印の大岩も8割がた埋もれている。牛首から大日平に向かう道も、一部雪の斜面となっている。平に出た瞬間、大きく視野が開かれ、一面の雪原に目を奪われた。今回は、この雪原を歩きに来たかったのだ。平野からも望まれる残雪の平は、予想通りの大雪原だった。足跡もない、誰もいない平を一人歩く。こんな気持のいいことはない。また、小鳥のさえずりが半端でないのに驚いた。カッコウ、ウグイスの大合唱。ほんとうにすごい。平を歩いている中絶えることなく、響き渡っていた。
平の小屋は全て出ている。山頂への斜面も雪でびっしり、どこからで行ける。今回は上部2000の二俣から左にルートをとった。山頂は上部頂稜に出てから右に向かうのだが、ここは雪がなくハイマツに覆われていた。もう少し北に進むと早乙女からのルートに合流し雪が拾えたのだが(山頂に立ってわかった)、楽に行きたいと思って、ハイマツの藪を選んだ。そんなに背丈は高くはないのだが、入ってみるとなかなか手ごわい。すぐにあきらめ、一旦戻り、雪の斜面を右に回りこんで頂上付近の三角岩を目指すことにした。三角岩からは雪がないが、ハイマツもなく、なんなく山頂に立つことができた。
雪庇は北東側に出ているが、雪庇というよりも斜面から盛り上がった雪の山という感じ、雪庇の方が山頂より標高が高い。したがって、山頂からは剱岳を中心とする向こう山の全貌が見えない。文登研での事故を想定しみた。当時は山頂も雪の下に埋もれており、一番高い雪庇の上を山頂付近とみて、休憩時に見晴らしのきく雪庇の上に陣取ったのではなかろうか。
下りのグリセードを楽しんで、あっというまに平に降りる。あとはのんびりと牛首に向かうだけのだが、このだだっ広い平、少しでもガスられたらアウトであろう。来たときのトレースも見当たらない。案の定牛首に入る登山道手前で支沢を挟んだ対岸に迷い込んでしまった。ややあせったが、視界が良く効いて、対岸の登山道の一角が目に付いたので、その支沢を下り牛首直下まで行くことにした。沢の滝を落としているドン詰まりで10メートルほど上がると登山道に出る。そこから牛首は目と鼻の先。
最後は、春山のお楽しみ、山の恵みを少しだけいただいて帰ることに。今日の収穫は、ススタケとエラ。ススタケは皮ごと焼いてビールの肴に、エラは茹でてマヨネーズと醤油あえ、これもビールのおともに。

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