富山のくすりの中の生薬 : キキョウ(桔梗) 秋の七草の一つ
投稿者: hangontan 投稿日時: 2006-11-14 8:01:58 (904 ヒット)

万葉集の山上憶良の歌に「秋の野に咲きたる花を指折りてかき数ふれば七種の花」というのがある。この時代は「桔梗」のことを「あさがほ」と呼んでいたらしい。ヨーロッパには十八世紀後半に紹介されており、英名のバルーン・フラワーは、つぼみがふくらんだ風船のような形からついている。
日本や朝鮮、中国、東シベリアなどに分布する多年草ですが、生薬の桔梗根(ききょうこん)は、大部分が中国、韓国からの輸入品です。根にはサポニンを多量に含有するため、去痰剤として知られており、他に排膿、鎮痛作用があるとして、各種の腫物や化膿性炎症、肺炎、咽喉痛、中耳炎などに用いられる。また、一般的には単体で使用するより、他の生薬と組み合わせたり漢方薬として調合される。
家紋として桔梗を使ったのは明智光秀だが、本能寺の変のとき、屋外に乱立する桔梗の旗を見て、森蘭丸が織田信長に光秀謀反を知らせたことでよく知られている。
なお、トルコギキョウはリンドウ科で桔梗とは関係ありません

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